【台風の「目」】入って観測 “効果確かめられた” 研究

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台風の「目」に入って観測 “効果確かめられた”
2018年8月2日 4時24分

去年10月、超大型で非常に強い勢力に発達しその後、日本に上陸した台風21号について、大学などの研究グループが航空機で「目」の中に入り直接観測した結果、気象庁の解析と比べて中心気圧に最大で15ヘクトパスカル程度の差があったことがわかりました。研究グループは、直接観測の効果が確かめられたとして、今後、台風の進路予報などの精度向上につなげることにしています。


観測を行ったのは、名古屋大学琉球大学などで作る研究グループで、去年10月、超大型で非常に強い勢力に発達しその後、日本に上陸した台風21号について、日本人の研究者としては初めて航空機で台風の中心にあたる「目」の中に入り、直接観測しました。

航空機から「ドロップゾンデ」と呼ばれる機器を投下し、その結果を詳しく分析したところ、気象庁が衛星画像や地上の観測データなどを使ってあとから解析した結果より最大で15ヘクトパスカル程度、高かったことがわかったということです。

また、この直接観測で得られた風速や風向き、温度や湿度などのデータをもとに台風21号の進路などを独自の手法で計算し直したところ、データがない場合に比べて精度が向上し、実際の進路や雨の降り方に近づいたということです。

研究グループの代表を務める名古屋大学の坪木和久教授は「台風の被害から身を守るには素早い避難が最も重要だが、そのためには予測精度の向上が欠かせない。台風の直接観測によって進路や強度の予測が改善するという結果が得られたことは非常に重要だ」と話していました。

研究グループは、今後も年に1回程度、航空機による直接観測を行う予定で、今月下旬以降に行うことしの観測では、得られたデータをリアルタイムで気象庁など各国の気象機関に送り、進路などの予報に生かしたいとしています。